7. 標高3000m以上の21座登頂を目指すことになる

日本には標高3000m以上の山が21座ある。高校同期の山仲間とはどうせ山に登るなら何か達成可能でしかもあまりやさしくはない目標を立てようと言うことになりこの21座の登頂を目指すこととなった。21座とは高い順に並べれば富士山(3776m)、北岳(3192m)、奥穂高岳(3190m)、間ノ岳(3189m)、槍ヶ岳(3180m)、悪沢岳(3141m)、赤石岳(3120m)、涸沢岳(3110m)、北穂高岳(3106m)、大喰岳(3101m)、前穂高岳(3090m)、中岳(3084m)、荒川岳(3083m)、御嶽山(3067m)、農鳥岳(3051m)、塩見岳(3047m)、仙丈ヶ岳(3033m)、南岳(3033m)、乗鞍岳(3026m)、立山(3015m)、聖岳(3013m)である。これらの内13座は日本百名山にも選ばれている。高校同期の山仲間4人中2人は既に南アルプス北岳荒川岳悪沢岳赤石岳仙丈ヶ岳には登ってしまっている。南アルプス北アルプス中央アルプスに比べるとベテラン登山家向きの山が多く、後発の新人2人が単独で挑戦するのは楽ではない。そんな訳でこの山仲間ではなかったが同じ高校時代の友人で学生時代から山に取り組んでいた山のベテランS君に頼んで一緒に行って貰うことになった。

9月の出発予定日には運悪く台風が関東地方を通過し大変な天候となった。しかしこの機を逸すると3人の都合が付くのはずうっと先になってしまい南アルプスの登山シーズンを外れてしまう。一か八か決行してみようと言うことになり朝9時頃東京を風速20mを越える強風の中車で出発する。静岡を通過するあたりで風はますます強まり心配したが登山口の椹島に到着した頃には風も弱まって来た。翌日は台風も去りうす曇ではあったが登山には問題ない天候となった。台風の中出掛けると言う一見無謀な決断が功を奏したこととなったのであった。大変な苦労もあったが友人に誘われて始めた標高3000mを超える山21座の踏破は5年間で達成できた。