23. 山で出会う野鳥

山ではいろいろな鳥に出会う。高校同期の山仲間の一人はバードウオッチングでもベテランである。一緒に山に行くことが多かったので出くわす鳥をいろいろと解説してもらえた。美しい色をしているのに声の悪いカケスを除けば美しい鳴き声の鳥が多い。中でもオオルリコマドリは美声である。又、渓流でよく耳にするミソサザイの鳴き声は元気を与えてくれる。樹林帯ではホオジロカワラヒワキビタキ、ウグイス、コゲラ、青ゲラ、赤ゲラ、ヤマガラ、ヒガラ、センダイムシクイ等々に出会うことが多い。雄と雌では雄の方が圧倒的に色鮮やかである。美しいウソ、オオルリ、赤ゲラ、青ゲラは見ているだけでも飽きない。ウグイスは登山道の至る所で鳴き声が聞こえるのだがなかなか姿を見せてくれない。稜線に出るとホシガラスや岩ひばりが登場する。

又、北アルプス高地の潅木地帯では運が良ければ雷鳥を見ることが出来る。親鳥の後をヒナ鳥がヨチヨチついて歩く姿はなんともほほえましいものである。雷鳥は飛べないので普段は潅木の茂みに隠れている。地上のオコジョ、キツネ、テン、空からのイヌワシクマタカなど等の天敵から身を護るために、霧や雷雨で視界の良くないときに出てくることから雷鳥と呼ばれるとのことである。そういった視界の良くない時でも登山客はチャンスとばかりに雷鳥を探し回る。雷鳥にとってのいちばん怖い天敵は、高山植物を踏み荒らし、巣を撮影する登山者達であるのかもしれない。